山梨県立農林高等学校
2023年2月9日カテゴリー:

「ナチュラルカラーの世界」~園芸デザイン~ 3年システム園芸科

植物は様々な色で構成されていますが、それぞれの色が調和して自然と人の目に入ってきます。園芸の中のデザイン領域では、暖色や寒色として区別され説明されていますが、教科の特性として“なぜ植物の色(ナチュラルカラー)は調和されているのか”を1学期の最後から3学期までに視点を変え授業を行ってきました。1学期末には、甲州市のハーブ庭園旅日記で、夏の草花達を生徒所有の携帯で接写して、夏の草花を知りました。2学期は、接写した草花達をカラープリントして、花弁等に含まれる数種類の色を絵の具でケント紙に表現しました。その際、植物には、3つのグループ色によって構成されていることを学び、どのグループに分類されるかを考え表現していく授業展開です。 

そして、「ナチュラルカラー」だけではなく、人間の肌色も同じ3グループに分類していることを理解し、各自がどのグループに属するのかを、何人かのグループで見ていきます。この学習は、将来お化粧や(男性でもBBクリームなどがありますね)洋服の色選び、持ち物にどのグループを持つとしっくりくるかなど、様々な場所で自然と役に立つことに繋がります。(実はこの“自然と”がとても重要なのです!) 

最終課題は、“自分色の表現”です。幾何学模様に各自が持ち合わせている自分色を塗り万華鏡のような色彩を表現する重要な卒業課題です。自分色に表現できない、色が他のグループと混ざってしまったなど、完全では無いですが、学習を深化する大きなステップになっていますので、全く問題はありません。むしろ一色を変化させれば、更にワンランク上の色表現の世界にいくことができる要素を持ち合わせていると考えています。 

今年度は、自然と多くのグループが表現され満足できる出来映えになりました。カラーの世界は楽しいです。