山梨県立農林高等学校
2021年9月27日カテゴリー:

アルコール発酵の色々

先日、2年食品科学科「総合実習」でおこなったワイン仕込みのその後の様子です。

 

 

13日におこなったマスカット・ベーリーAは仕込みを2つに分け、1つは赤ワイン、もう1つはロゼワインになるよう発酵管理をおこなっています。写真は2つのサンプルをメスシリンダーに取った様子です。

 

 

これは発酵中の赤ワインです。赤ワインは種子や果皮も一緒に発酵させるのですが、アルコール発酵の過程で発生する二酸化炭素に押し上げられて表面に浮いてきます。この浮いてきた種子・果皮は櫂入れ(かいいれ)によって下に沈めます。

 

 

アルコール発酵中は温度管理も重要です。これは発酵用タンクにホースを巻き、水をかけて冷やしている様子です。発酵温度が低すぎても高すぎても、仕上がる製品に悪影響を及ぼしてしまうので、細心の注意を払う必要があります。

 

 

小規模での試験発酵もおこなっています。この三角フラスコ内では4リットルの甲州ブドウ果汁を用いて、発酵の様子をモニタリングしています。

 

 

アルコール発酵中のワインの表面をよく見ると、気泡が浮き上がってきています。そもそもアルコール発酵とは、酵母が糖を代謝してアルコールと二酸化炭素に変換する発酵のことです。つまりこの気泡の正体は二酸化炭素です。アルコールと同様にこれだけたくさんの二酸化炭素も生み出されているのですね!