山梨県立農林高等学校
2020年6月29日カテゴリー:

グレープゾーンの除葉

今年の梅雨期の降水量の少なさは、果樹を生産する農家にとっては嬉しいことです。
 
この時期、黒ブドウ品種の畑では「除葉」という作業を行います。
釜無川ヴィンヤードで育つビジュノワール(黒ブドウ品種)の樹です。
ブドウの果房がある位置をグレープゾーンといいます。
このグレープゾーンにある葉を摘む作業が「除葉」です。
 
除葉後の様子です。果房が見えるようになりました。
 
除葉は、果房の日当たりや通気性を改善することを目的として行います。
日当たりが改善されると果房のポリフェノール含量が増加し、着色が向上します。
また成熟が促進することで、欠陥臭であるメトキシピラジン(ピーマンのような臭いを発生させてしまう原因物質)が減少するとされています。
通気性が改善されると、果房が病気にかかるリスクを減らすことができます。
また果房自体が見えやすくなり、農薬散布など他の栽培管理作業の作業性・効率性が向上します。
 
すべての樹の除葉が終わった後に撮影した写真です。
グレープゾーンにある果房をはっきりと目視することができます。
植え付けて3年目の樹なので、最低限の収量は見込めそうです。
 
こちらは5月に植えたメルローの苗です。2か月足らずでここまで成長できたことも、適度の日照と降水があったからでしょう。秋まではぐんぐん育ってほしいですね!