山梨県立農林高等学校
2024年1月30日カテゴリー:

「スケールアップ法によるワイン製造」(食品科学科2年)

2年食品科学科では専門科目「食品微生物」で、学校敷地内に自生する野生酵母の活用についての研究を進めています。このことに関して、1~2学期には山梨大学ワインセンタ―の乙黒准教授を招いて特別講義を聴講しました。

 

授業では乙黒先生から「スケールアップ法」という手法のレクチャーを受け、ブドウに付着する野生酵母を分離培養しました。分離培養に成功した酵母液は“酒母”として、農林高校オリジナルワイン“17ans”のアルコール発酵に使用しました。

※2023年製造ワイン5銘柄のうち、甲州種を使った白ワイン1銘柄(約100L )にのみ野生酵母から得た酵母液を使用。

 

野生酵母によるアルコール発酵を経て、ワインは無事完成しました。一般的に野生酵母で仕込んだワインには品質上好ましくない香り(欠陥臭)が現れることが多いのですが、今回のワインに欠陥臭は感じられず、いたって健全なワインが出来上がりました。

 

完成したワインは、山梨県ワイン酒造組合が主催するGI山梨ワイン審査会に出品し、品質検査に見事合格しました。表ラベルの提出が完了すれば、晴れて「GI Yamanashi」を名乗ることができるようになります。また販売に関する情報は、決まり次第ホームページに掲載します。

このプロジェクト活動は校内選考を勝ち抜き、2月に行われる農業クラブプロジェクト発表県大会に出場することになりました。

引き続きプロジェクト研究を頑張ります。